Rの考え方

Rの個人研究・考察を行うブログ。最近は因果推論とアナリティクス(機械学習、統計はお休み中)、認知論にお熱。

ブログ

おすすめ商品とは一体。彼らに本当に有益だろうか?

投稿日:2019年6月30日 更新日:

「あなたに合ったモノ」を選べるのは人間しかいない。

なぜなら、彼らのAIはまだあなたを理解していないからだ。
性格や信条、今置かれている状況をだ。

アマゾンのよく一緒に購入されている商品や、おすすめ記事(機械学習のレコメンデーション)も、「あなたに似た人の結果」であって、あなた(とその人々)が何を考えて行動したかはわかっていない。

例えば、アマゾンベビーカーを買うのは誰だろうか?
その子の親のように、日々の消耗品を購入する人かもしれないし、
祖母や祖父などがプレゼントに買うのかもしれない。

では、彼らにその後におすすめすべき商品は何だろうか?
彼らのその後の消費活動は全く異なったものになるのは当然だが、機械は理解しえないので一番多い「ベビー用品」しかすすめてこない。

「背景が異なる人々の未来は予想できない」し、
背景をデータとして理解したところで、その人自体をほんの少しでも理解しなければはできない。

どうしても買いたいものが出て、電気店に行ったとしよう。
店員は、全顧客からあなたに似た購買行動をとった人たちデータを引っ張り出してきて、その人たちが購入したものを並べる。
「これでどうなの?似た人の多くが以前それを購入したよ。」

もし、店員にそう対応されたら何を言っていいか困らないだろうか?
「え・・・、お前本気でそれを言ってるのか?」と。
それよりも、自分の話を聞いてから、段階を踏んでメリット・デメリットを理解させてほしいと。(絶対的に価値があるかどうかは人間は理解しがたいようなので、相対的に価値を理解できるステップが必要だろう。)

それはまだまだ彼らには理解が難しいようだし、同じように生きていないと難しいだろう。
そこに人の優位性がある。

均質な情報が機械学習で少し特化されたと言っても、基本「マス」な考え方がある。

全体は部分の総和ではないし、その人の複数の購買活動からだけではその人を理解すること自体不可能だ。
その人の経験のすべてが関係しあって、今を作っている。
それは細分化された数学で解ける問題であろうか?

-ブログ

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。

関連記事

コンサルへの転職1年半で読んだ本90冊とその書評

2019年4月に外資系動物薬メーカー研究員から、コンサルティングファーム(データ系)に転職しました。 そこからちょっと頑張って、1年半(2020年9月から)同社のリーダーを拝命したので、これまで読んだ …

健康には運動が必要(当たり前)

転職活動を開始してから何日が過ぎたでしょうか。Rです。 29歳を迎え、頭を使わない作業が根底にある職種(?)に嫌気が差しました。 注釈:日本企業独特のメンバーシップ制なので職種が曖昧&年功序列(下に押 …

感情が多くを占める国、ニッポン

「頑張ればどうにかなる。」 この言葉に違和感しかありません。 世の中には多くの仕事が溢れています。 今や機械が介在しない仕事も少なくなってきました。 毎回しないで済むように、システム(仕事の仕方)を作 …

2013年 第50回阿蘇耐久遠歩大会の記憶

2013年11月1日(金)、熊本大学主催の第50回阿蘇耐久遠歩大会に行ってきました。 思い返してみるとかなり昔ですね…。(2020年現在) 熊本大学では、学生及び教職員を参加対象として、開学記念日の1 …

数値が読めないヒトが周りに居るあなたへ

コンサル業界にも一定数存在する、数値が読めないヒト。 彼らはなぜ数値が読めないのか。 そして、数値が読めないので、物事を数値から読み解く事ができません。 使えねえやつの出来上がりです。 困りましたね。 …