Rの考え方

Rの個人研究・考察を行うブログ。最近は因果推論とアナリティクス(機械学習、統計はお休み中)、認知論にお熱。

ブログ

「続けてもらう」が一番難しい – 改善提案をするのは簡単だけれど

投稿日:

誰かに「続けてもらう」
それはとても難しいことだ。

必死に社内で調整して、キーパーソンに承認を得るためだけの膨大な書類作業をこなし、
改善内容を理解してもらって、改善を1つ始めるとしよう。

そこまででも一苦労だ。

ただ、仕事は一人でやることではなく、誰かに「仕事してもらう」「続けてもらう」ことが必要だ。

まず、仕事をしてもらうには、改善内容・理由を理解してもらう必要がある。
内容を理解しても、「なぜそれをやるのか?」がないと感情がついてこないからだ。

人間は理性的と言われるが、ほとんど感情が支配しているのではないだろうか。
少なくとも私は、その人の感情面を考えてから話を始める。

さらに、続けてもらうための具体的な手法としては、
・改善作業を続けているかチェックする
・作業内容を記録する習慣を作る
等が挙げられるだろう。

抽象化すると、「改善を記録するシステムを作り上げる必要がある」のではないだろうか。

加えて、作業者の意見を聞き続けて、内容を変えていく。
「自分たちが仕事を作り上げている」という意識を持てるようにする。

そうしなければ、よくある以下のような流れになるだろう。

~~~

得てして、トップダウンであるとマネージャーから「〇〇をやれ」で始まる。

現場としては、
「いきなり何なん?(何故それをするんですか?)」
「え、通常業務にプラスしてそれやるのは無理なんですけど…(現場を理解していないのでは?無理っすよ)」とはなかなか言えない。
とりあえず「わかりました!」と言っておく。

理由を聞いておらず腹落ちしていない分、その作業が何を改善したいのかわからない。
ゆえに、工夫のしどころがわからない。
理解していたとしても、会社に頑張るインセンティブはないことが多いだろう。
「その上司のために、会社のために働く?馬鹿らしい。」みたいな感じだ。
長い時間そこに居れば、給料が勝手に上がっていくという謎のシステムのおかげだ。

それを続けていても、いなくても、マネージャーは見ていない。
「それならやる意味なくね?」と思い、一人、また一人とやる人が減っていく。
まじめにやってた人も馬鹿らしくなってやめる。

そして、思い立ったころに「〇〇はやっていないのか?」と聞かれても誰も進めていない。
マネージャーは「何故この人たちは改善をしないのか?」と勝手に失望する
そしてどんどん、改善提案が出ずに硬直化していく。

~~~
あるあるですよね。こんな感じで。

有能なマネージャーであればあるほど、
「自分はできるのに、なぜこの人たちはしない(できない)のか?」とイライラを募らせていく。

一歩立ち止まって考えてほしいのは、
・情報格差があるのでは
・やる気は求めるものではない
・(個人)が悪いと考えてはならない
等、自分をベースに考えるから失敗するってことですね。

やる気がなくても(そんなに頑張らなくても)、
スキルがそんなになくても、
今いる人なら誰でもできるシステムを考えることがマネージャーの仕事です。

そこには、「自分だったらどうするか」より、
「誰でもできるようにはどうするか」→「どこにベースラインを置いて考えるか」→「ベースラインがここならこの程度の仕事(や考え、計算方法)は大丈夫だろう」という仮説・検証を行う必要があります。

そうしないと続けてもらう前にとん挫します。マジで。

-ブログ

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。

関連記事

Google検索があるから勉強しなくていいとは「言えない」理由

検索技術が進歩し、知らないことはググって解決が多くなってきました。 日常生活は便利になりましたが、技術や学問を学ぶ際にはそれは正しいのでしょうか。 結論から言うと、間違っています。 理由としては、未知 …

弱者男性から見た少子化の構造的な原因

少子化の議論でそもそもわかってねえな…という話が多すぎるので考えをまとめました。 「生きるのが息苦しい」と感じることが多い問題についての派生ブログとなります。 結論 まず原因の結論から。 1・自由・競 …

no image

箱根駅伝の裏方を撮影

第90回箱根駅伝は東洋大学が圧倒的な力を見せつけて優勝しました。 私もはじめて見に行ったので写真を撮りました。 素晴らしいデッドヒート! これ以外ランナーがまともに撮れていません\(^o^)/ ぶれて …

当サイト内での広告クリックへのお願い

当サイト(Rei-Farms)は、ゲームやブログなどに広告を載せています。広告をクリックしていただくと収益が発生する仕組みとなっています。 もし、心当たりがある方は意図的にクリックをされないようにお願 …

no image

大学院は実験を2年ずっと続けていた その例

大学4年終わりの頃、私に割り振られたある遺伝子。(掛け持ち2つめでした) 他の人に割り振られた遺伝子は簡単(1st~2nd、プライマー4つ以内)に単離されていくのに、 なぜか私のモノは一向に単離できな …