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「考える」を考える

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私は「もっとよく考えろ!」「考えが足りていないね」と言われることがありました。
私はよくわかりませんでした。

ただ、最近になってやっとわかってきた気がします。

「考える」は実はよく分からずに使われているのであろう、と。

ある辞書では、下記のように定義されています。

筋道を立てて頭を働かせる?
思いをめぐらす?

・・・結局、具体的な話は一切なく。
それはその他の新聞やブログの記事でも然りでした。

多分、世の中の人はほとんど考えてみたこともないし、かつなんとなく使っているのでしょう。

では、実際に「考える」を考えてみましょう。
言葉が少々変わりますので、ご注意ください。

考えるを考える

まず、「考える」という言葉を定義する。
定義しなければ、別々の言葉について話し合っている状態になり、全く意味がないからだ。
これができていないと、話が始まらない。

そのため、事実に基づいて複数の組み合わせ(できれば組み合わせ全て)を比較することとする。

なぜ、「比較すること」までに制限しているかというと、2点理由が存在する。
1点目は、モノゴトの目的によって、考える結果は異なるからである。
2点目は、~を考慮することなどと書くと、「考える」の中に考えるという言葉が含まれていて再帰的であり、結局定義できていないことになる。

目的によって、考える結果は異なることについては、
例えば、

・売上をより上げるにはどうすれば良いか
・利益をより上げるにはどうすれば良いか

上記の解答は厳密には違う。
よく間違えられるが、これは異なる。

売上の額を重視するなら、高額商品を売ることや数を売ることに注力すればよいだろうし、
利益を重視するなら利益率が高い・・・と別の戦術を考えることができる。

その定義の上だと、考えるとは

1・事実に基づいて
2・比較する

という2ステップを通す必要がある。

つまり・・・、

・事実がわからない
・比較ができない

こういった人には扱えない代物である。
そうすると、例えば何を事実ととらえるのか、今回の問題で比較すべきものは何かなど設定する必要がある。

比較も、単純に平均値を取れば良いわけではない。
(こちらは、効果検証入門〜正しい比較のための因果推論/計量経済学の基礎などを参照されたい。)

ビジネス上で「考える」とすると、

ビジネスの歴史や文脈を(全てではないが)把握しており、
私たちは何の問題について対応しているかを明確にし、
何をどんな状態で比較すべきかわかっている状態であることが必要である。

そこから、複数の組み合わせを事実または想定から取り出すことが必要である。

・・・と考えると、非常に難しいことではないだろうか?

考えられない人は、下記をクリアする必要がある。

ビジネスの歴史や文脈を(全てではないが)把握しており、
コンサル会社ではドメイン知識と呼ぶことが多いが、
業界の歴史や業界全体の問題点をはじめ、
自社の歴史と絡めた強み・弱みを知っている必要がある。

私たちは何の問題について対応しているかを明確にし、
上長から問題の本質を知らされねばならない(基本伝えていない上司が多い)し、
または彼自身で調べて(なんとなくでも良いので)自らの仮説を持つ必要がある。

何をどんな状態で比較すべきかわかっている状態であることが必要である。
比較とは何か、対象としている問題は何か、それを組み合わせた問題とは一体何かを言語化できている必要がある。
言語化できていないと考えるプロセスを説明できないので、再現性および納得が得られないからである。
(天才は言語化できなくても良い)

あなたは何が足りていないのだろうか?
それとも、あなた起因の問題ではないのだろうか?

おわりに

結局、考えるってかなり難しいんじゃないかなということが分かった気がします。

よく言われる「考えろ」という言葉、部下が言う「考えています」という言葉、どうも正しい使われ方をしていないんだろうと。

この記事を書こうとしたきっかけは、部下の「考えています」という言葉でした。
私はコンサル会社でリーダークラスとして勤務しているので、ある程度普通の人よりは考えられているのかなとは思っていました。
そこで、新入社員としてできない部下に会いました。

その部下(Aとします)はよく話を聞いてみると、下記のような状態でした。
・対象業界経験者(5年以上)なので一般的な話はできる
・コンサル的な動きはしたことがない
・比較や場合分けなど、基礎的な論理学ができていない
・統計学は統計検定3級もしくはそれ以下レベル
・過去の報告書の内容を知らない
・必要な知識分野および範囲を教えても調べようとしない
(これがリーダークラス以上と目されて入社してきたのは恐ろしいことですね)

そこからAは「考えている」という言葉を使いますが、
・事実を曲解しているとき
・一般解をこの案件の事実ととらえているとき
・事実を知らないとき
・意味のない比較をしていることを認識できていないとき
・統計学を知らないとき
のように、いろいろなパターンがあることがわかりました。

コンサルティングの基本は問題を切り分けて考えることなので、
現在の業務では、
考えているじゃないだろ、今は事実がわかってないだけだろ(意訳)
のようにしています。

そのように何が問題かわからない場合は、「考える」プロセスを細分化して考えてみてはいかがでしょうか?

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